特殊清掃とは、自殺や事件などによって遺体が残された室内を清掃する作業の事を言います。それだけに、自殺や事件などが多い時期になりますと、特殊清掃の件数も増えるということになります。
過去100年ほどのデータを見ますと、日本の自殺者の数は徐々に増加しており、平成15年には約35,000人とピークを迎えました。しかし今では減少傾向にあり、その人数は約25,000人程度にまで減少しています。年ごとの自殺者数が減少傾向にあるのは良いことですが、この春の時期は、月ごとの自殺者がピークを迎える時期と言われています。
厚生労働省では、3月を「自殺対策強化月間」と位置づけています。そのため3月は、自殺防止を広く呼びかけたり、様々な主体との連携を行っています。そのことからもわかるように、3月というのは最も自殺者が増える時期なのです。
その原因はいくつも考えられます。例えば、この時期は異動が決まる時期であり、契約社員やフリーランスの方などは仕事を打ち切られる事が多いです。また、子供の場合は進学や鍼灸などによって生活面に大きな変化が生じ、それが強いストレスをもたらす事になってしまいます。また、季節の変わり目ということで心身のバランスが崩れ、それがストレスなどを助長してしまうこともあるようです。
このように、3月というのは特殊清掃が多くなる時期なのです。もしも特殊清掃が必要になりましたら、お早めにご相談されたほうがよろしいでしょう。そしてもしも、ご自身の周りに思い詰めたような方がいらっしゃいましたら、最悪の事態を防ぐためにも気にかけるようにした方がいいかもしれません。