特殊清掃が必要になる現場では、遺体や食べ残しなど害虫の餌になるものがたくさんあります。特に、人間や動物の遺体については死後48時間程度で腐敗が始まり、その臭いを嗅ぎつけてハエが卵を産み、ウジが発生します。ウジは2週間程度で成虫になりますので、遺体が発見されるまでの時間がながければ長いほどハエは爆発的に数を増やします。
孤独死の現場では、窓ガラスに張り付く大量のハエのお陰でようやく異常事態が発覚するという例もあります。
また、ゴキブリ、ダニ、ノミなどの害虫も発生します。遺体などを餌としてこれらも数を増やし続けますので、場合によっては周辺の住宅やお部屋でもこれらの出現数が増えて、孤独死の遺体が発見されることにつながることもあるようです。
特殊清掃ではこれらの害虫の駆除も同時に行い、人が入れる空間にすることでようやく工事を開始できるという場合も多いようです。
部屋自体を綺麗にして、目に見える害虫を取り除くだけでなく、害虫を呼びこむ臭い、既に産み付けられている害虫の卵まで徹底して駆除しなければ、後で害虫が再発生する場合もあるので、特殊清掃を依頼する際にはそれらもきちんと対応できる業者に相談しましょう。