特殊清掃とは、遺体が何日か放置されていた現場の原状回復を行う仕事です。特殊清掃を行う現場は危険が伴い、亡くなった方の親族など、個人で行う事はできません。例えば、遺体からにじみ出た体液に触れると感染症を起こす可能性があります。また、腐敗がはじまった遺体には必ずと言っていいほどウジが湧き、ハエがたかります。そんな環境では、コバエを吸い込んでしまう危険もあるのです。コバエを吸い込むと、ハエ症にかかり、腹痛や下痢のよう中毒症状を引き起こすことがあるのです。また、実際に起きた例を挙げると、特殊清掃の現場に落ちていた注射器を踏んでしまい、C型肝炎にかかってしまった方もいるようです。このように、特殊清掃の現場には、あらゆる危険がひそんでいるため、ちゃんとした知識を持った特殊清掃業者に依頼するのです。特殊清掃のスタッフは、防護服とマスクを着用し感染対策をしっかりとり、業務に臨むのです。さらに、特殊清掃の業務には、現場の原状回復だけでなく、遺体の腐敗により発生した害虫駆除やお祓い、供養、さらには、室内に残されているものの解体などが含まれます。原状回復だけでも、血液や汚染部分、臭いの処理など、特殊な知識がなければできないことばかりにも関わらず、その他の業務も、中途半端な知識ではできない業務ばかりです。これらの業務を行えるからこそ、親族も安心して特殊清掃業者に任せられるのです。